Webライティングとは、Web上で公開するための記事を執筆することです。
Webライティングには「結論から書く」という特徴があり、「PREP法」や「SDS法」を使い、読みやすく理解しやすい文章にする必要があります。
本記事ではWebライティングの概要から執筆の手順、Webライティングのコツなどを解説しています。お読みいただくことでWebライティングについて理解できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
Webライティングの始め方を知りたい方は、下記で解説しています。
Webライティングとは
Webライティングとは「Web上の向こう側にいる読者に向けて、記事を執筆すること」です。企業サイトにあるブログや、商品紹介記事、ニュース記事などにWebライティングが使われています。
Web上の記事はデバイスを通して読まれます。さらにWeb検索して記事に来る読者というのは「要点だけ知りたい」「スキマ時間に読む」といった方がほとんどです。そのためWebライティングでは読みやすく分かりやすい文章、記事構成が求められます。
また、読者に記事の存在を気づいてもらえるように、検索エンジンで上位表示させるための施策である「SEOライティング」が必要になる場合もあります。
WebライティングとSEOライティング
Webライティングについて調べていると、SEOライティングを目にする機会も多いと思います。
どちらも「Web上の記事を執筆する」点は同じですが、明確な違いは「読者を意識」か「Googleを意識」しているかどうかです。
Webライティングは、検索して記事に訪れた読者に、分かりやすく伝える「読者ファースト」を大事にして執筆します。
先ほどもお伝えしましたが、Web上の記事に訪れる読者はほとんどがスマートフォンから検索しています。書籍と違い「要点だけサクっと知りたい」と考える方がほとんどのため、離脱されないように「読者ファーストで分かりやすい」ことが重要になってくるのです。
一方SEOライティングは、SEO(検索エンジン最適化)を意識した文章を執筆するため、読者にとって少々読みづらくなってしまう場合があります。
しかし、検索エンジンで上位表示されないことには、ユーザーに記事を見つけてもらうことができません。そのため、Webライティングをする上でSEOライティングの要素も必要となり、Webライターは両方のスキルを持っておく必要があります。
※SEO(検索エンジン最適化)とはGoogleなどの検索エンジンの検索結果において、特定のWebサイトが上位に表示されるように調整する手法のこと 参考文献:Wordpress SEO内部対策 著:瀧内 賢 |
Webライティングと紙媒体の違い
Webライティングと紙媒体の違いは読者の「姿勢」にあります。
紙媒体は「○○の知識を深めたい」「じっくり読みたい」といった姿勢で書籍に向き合います。そのため、多くの情報を入れて結論を最後にもってきたとしても、読者が最後まで読んでくれる可能性は高いです。
しかしWeb上の記事は「すぐ知りたい」「ある事柄だけ知りたい」「空いた時間に手軽に読みたい」という方がほとんどです。そのため、読者が知りたいと考えている「結論」を先に書くなどして、離脱されない工夫をする必要があります。
「PREP法」と「SDS法」の型を使用
Webライティングでは、読者に分かりやすく伝えて離脱されないように「PREP法」と「SDS法」という型を使って執筆します。
「PREP法」とは「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(実例・具体例)」「Point(結論)」の順番で文章を執筆します。企業のプレゼンテーションでもよく取り入れられる、分かりやすく伝えるテクニックです。
PREP法の詳細については、こちらの記事で解説していますのでご覧ください。
「SDS法」は「Summary(要点)」「Details(詳細)」「Summary(要点)」の順に文章を書く方法です。短くまとめられる執筆方法で、Web上の記事と相性のよい型となっています。
SDS法については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
Webライティングの種類
Webライティングを活用した記事は主に4種類あります。以下にまとめましたので参考にしてください。
ニュース記事 | 世の中で起きた政治・経済・事件などさまざまな情報を伝える記事 |
情報記事 | 特定のテーマにおける、読者の悩みや欲しい解決策を伝える記事 |
まとめ記事 | ランキング形式で特定のものを比較する記事 |
商品紹介記事 | 商品やサービスを実際に利用して、特徴や使い方、感想などをまとめた記事 |
Webライティングを行う4つの手順
Webライティングを実際に行う手順はこちら。
- リサーチ&構成作成
- 執筆
- 校正&推敲
- 完成、納品
順番に解説します。
1.リサーチ&構成作成
まず初めに行うのは、リサーチと構成作成です。
リサーチでは、自身が書く記事内容の競合にあたるサイト、上位5~10位をチェックしていきます。そうすることで、どのような内容が読者に求められているかが分かります。
その際に合わせて関連キーワードも確認しておきましょう。関連キーワードの内容もうまく記事に盛り込むことで、読者満足度が高い記事にできます。
※関連キーワードとは検索エンジンに入力したキーワードと関連性が高い、または連想されるキーワードのこと |
リサーチでどのような内容を入れるべきか把握できたら、競合を参考にしながら構成を作成します。
※構成とは記事の骨組み。内容の展開を決めること。 |
構成があることで内容が横道にそれてしまうのを防ぎ、適切に読者の知りたい事を伝えられます。
2.執筆
構成ができたら執筆を進めます。
必要な情報を「PREP法」や「SDS法」を使用しながら執筆することで、読みやすい記事に仕上げられるでしょう。
また、執筆は一気に仕上げた方がよいと言われていますが、副業で取り組んでいる方や初心者の方は難しいかと思います。
細切れの執筆が原因で、前後のつながりに違和感が出てしまわないようにするためにも、事前のリサーチと構成作成は丁寧に行うようにしましょう。
3.校正&推敲(すいこう)
記事の執筆が終わったら、全体を読み返して校正と推敲を行います。
※校正、推敲(すいこう)とは 校正・・・誤字・脱字を修正する作業 推敲・・・文章をよくしようと何度も考えて作り直したりすること |
読み返す際は、ぜひ声に出して読んでみてください。誤字・脱字が見つけやすいうえ、分かりづらい文章や、リズムの悪さに気づくことができます。
下記に推敲のポイントをまとめておきましたので活用してください。
推敲でチェックすべきポイント ・分かりづらい表現がないか ・読んだ時のリズムが悪くないか ・内容がタイトルと一致しているか ・必要なキーワードが入っているか ・読者の知りたいことが書いてあるか |
4.完成、納品
最終確認が終わったらクライアントに納品しましょう。
納品後に修正や追記依頼がある場合は、速やかに対応します。
Webライティング5つのコツ
Webライティングのコツとして基本的な5つを紹介します。
- 一文を簡潔にする
- わかりやすい言葉や表現にする
- 文末表現に変化をつける
- 読点を適切に使う
- 装飾、レイアウトを意識する
1つずつみていきましょう。
一文を簡潔にする
一文が長いと伝えたいことが読者に伝わりにくく、離脱に繋がります。
こちらの2つの例を読み比べてみてください。
【例1】 WebライターとはWeb上に掲載する文章を書く人のことで、パソコンとインターネット環境さえあれば始めることができ、誰でも挑戦できるため副業で始める方が多くなっています。 |
【例2】 WebライターとはWeb上に掲載する文章を書く人のことです。パソコンとインターネット環境があれば誰でもすぐに始められます。空いた時間で執筆できるため、今人気の副業の1つとなっています。 |
例1の文章は一文が長く、何が伝えたいのか分かりづらいですね。これは一文で多くの情報を運ぼうとしていることが原因です。
とくにWebライティング初心者のうちは一文が長くなりがちなため、意識して句点(。)を打ち、一つ一つ区切ることを意識しましょう。
わかりやすい言葉や表現にする
Webライティングでは難しい言葉や漢字はできる限り控えましょう。
Web上の記事を読むユーザーはスピーディに解決策を求めてます。難しい漢字や専門用語があると理解しながら読み進めるのに労力がかかるため、離脱されてしまいます。
たとえば「所謂」→「いわゆる」とひらがなにしたり、専門用語を使う場合は解説を入れるなどして、読者目線で言葉や表現を変えていきましょう。
文末表現に変化をつける
文末に同じ言葉が続くと、子どもの作文のような文章になってしまいます。
例をみてみましょう。
【改善前】 最初は誰でも文末表現に変化をつけるのは苦手です。経験がないので仕方ないことです。これから身につけていけば大丈夫です。 |
改善前の文章は「です」が続いて、幼い印象です。
改善後の文章をみてみましょう。
【改善後】 最初は誰でも文末表現をつけるのは苦手です。経験がないので仕方ないでしょう。これから身につけていけば大丈夫です。 |
一か所文末を変えるだけで、読みやすくなったかと思います。
執筆中は文末表現が続いていることに気づきにくいため、記事が完成したあと音読して確認しておきましょう。
読点を適切に使う
読点(、)は、一文の意味の固まりを分かりやすくする時に使用します。
私は書くことが好きなので、Webライティングの仕事は天職だと感じています。 |
このように「私は書くことが好き」という理由と、「Webライティングの仕事は天職だと感じています」の結論の間に読点を打つと、文章の構造が分かりやすくなりますね。
初心者の方は読点を息継ぎ目的でつけたり、「私は、」と主語につけがちですが、必ずしも必要ではありません。
「一文の意味を読者に分かりやすくする」といった意識で読点を使用していきましょう。
装飾、レイアウトを意識する
記事を読みやすくするために、装飾やレイアウトにも気を配りましょう。
文字だけのWebサイトや、改行がない文章を読むのはとてもストレスがかかります。
画像に関しては、内容に関連したものや、読者の理解促進になるようなものを選んでいきます。
例えば「にんじんをイチョウ切りにします。」といった文章のすぐそばに、イチョウ切りの画像が添付してあると親切ですよね。
また、内容が変わるごとに改行をしたり、装飾を入れて記事全体のレイアウトも意識します。
きれいに整えられた記事は、それだけで読者に「読んでみよう」と思ってもらえるので、忘れずに確認するようにしてください。
Webライティングの注意点
Webライティングでは「著作権侵害」に注意してください。
経験が浅いうちは、自分の考えを織り交ぜオリジナルな言葉で文章を作成するのが難しいです。そのため競合の記事を参考にしているうちに、内容をコピーしてしまっていたり、他のサイトの文章をそのまま取り入れている場合があります。
コピーコンテンツは著作権侵害にあたり、罰則を受けてしまう可能性があるので絶対にやめましょう。また、コピーでなくとも他のサイトと似ている記事は、SEO評価が下がる傾向にあります。
競合や他のサイトの記事はあくまでも「情報収集」「ニーズ把握」などの参考にとどめておきましょう。
記事内容に必要な引用は、ルールを守れば著作権者の許可を得ずに自身の記事に掲載可能です。
著作権法で示されているルールは以下の通りです。
引用における注意事項 他人の著作物を引用する必然性があることかぎかっこをつけるなど、自分の著作物と引用部分と区別されていること自分の著作物と引用する著作物との主従感的が明確であること出所の明示がなされていること 引用:文化庁HP「著作権が自由に使える場合」 |
引用する際はルールを守り、オリジナリティある文章の作成を心がけていきましょう。
まとめ
WebライティングはWeb上の記事を執筆することです。「PREP法」や「SDS法」といった文章の型を使用し、読者にとって分かりやすく読みやすい文章が求められます。
今回紹介した「Webライティング5つのコツ」を理解し、経験を重ねていきましょう。経験を積むことで文章スキルは磨かれていきます。
Webライティングは働く場所も時間も自由なため、理想の働き方が実現できる可能性が十分にあります。パソコンとインターネット環境があればすぐ始められますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
▼Webライティングの始め方についてはこちら
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